2006年10月15日 (日曜日)

初めての尾瀬 その2

尾瀬の1日目は中田代の夕焼け・小焼けで暮れ、竜宮小屋での山小屋宿泊です。連休終わりの日にも関わらず6畳部屋に6人の宿泊です。4人組みの登山仲間に、私と連れの6人がびっしりと敷き詰めた布団にもぐり込んで、山小屋の決まりで21時には消灯し就寝。眠れません、とても。

ウツラウツラしながらアラームをセットした携帯を見るとまだ0時。朝までは長い。3時を過ぎると廊下を行き来する足音が増えてきた。ガマンして布団の中でジッとしていたが、4時過ぎには布団から出て廊下で荷造りを始める。直ぐに連れも起きてきた。出立の準備をして小屋の玄関に出ると、既に大勢のカメラマンが出発の準備をしていた。外に出ると一面が霞で覆われ、霞んだ月の光が葉の落ちた木の枝を浮かび上がらせている。



霞む月

朝の5時前。木道には薄っすらと霜が付いている。用心しながら歩いていたがちょっとした下り勾配ですべって転んでしまった。さらに用心しながら木道を進む。靄の中にダテ樺などの樹木がぼんやりと浮かんでいる。時々靄が薄くなると燧ケ岳の上部が影絵のように見え隠れする。下の大堀川の撮影ポイントに着くとツアー客のカメラマンがヅラっと並んで燧ケ岳に向かってカメラを構えている。池塘と樺を前景に燧ケ岳の朝日を狙っているのだろう。場所を変えることはなさそうだ。諦めて池塘や霜の降りた紅葉潅木、霞むダテ樺などを撮影しながら竜宮方面に戻っていると、背中アブリ山を背にして白虹が出た。見晴の食堂に展示されている写真の中に白虹の写真が有り初めて知ったもので、めったにお目にかかれない自然現象に初めての尾瀬で巡り合えるなんて幸運そのものであった。虹など撮影したことの無い私にとって、うまくピント合わせや露出のセットが出来ない。何度も設定を変えながら撮影している内にどんどん虹は薄くなっていった。



朝靄の燧ケ岳



竜宮に近づく頃には靄も大分薄くなってきて、朝日を浴びて薄赤い靄に変わってきた。そして見晴に着く頃には霞みも消えピーカンの快晴。写真にはならない。

美晴の食堂で味噌汁をオーダーし竜宮小屋でいただいたお弁当で朝食を摂る。ペットボトルに水を汲み込み白砂峠越えの準備を整える。昨日の8時間の歩行で痛む足腰・肩を考えると、昨日は2時間ちょっとの峠越えに3時間は掛かりそうだ。カメラ・三脚をバックにしまい歩くことに専念することにする。



10時頃見晴を出発。疲れの激しい連れを前に行かせて連れのペースでキツイ悪路の登りを開始した。30分毎に休むペースで、沼尻に着いたのは13時を過ぎていた。

沼尻からは昨日とは違って尾瀬沼の南岸を行くことにした。このルートはひどかった。木道の整備が悪く沼側に傾いていて使えない箇所が随所にあった。仕方なく木道脇の泥道を歩く。沼畔ではあるがアップダウンもあり疲れた足腰には結構きつい歩行となった。大清水から尾瀬沼に入った所にある三平下に着いたのは15時頃になった。ここに来る人は少ないようで、休憩所には数名が居るだけだった。三平下を少し過ぎた所からの尾瀬沼越しの燧ケ岳は綺麗であった。



三平下から燧ケ岳を望む



30分程度で今日の宿・尾瀬沼ヒュッテに到着。ここは相部屋ではないのでまずは横になってゆっくりと休息できた。

1時間程休んでからカメラを持って大江湿原に出てみた。西日を浴びた樺が美しい。が、ヘリコプターが頻繁に発着していて危ない。架け替え用の木道を御池から運んでいるようだ。樺を数枚写した後、長蔵小屋前の尾瀬沼畔に移り沼越しの夕日の燧ケ岳や大江湿原を狙ってみた。



暮れ行く尾瀬沼



17時半にヒュッテに戻り夕食。その後お風呂に浸かり疲れを癒し、布団に横になると疲れていたのか爆睡、消灯の21時前に目覚めてロビーで一服して布団に入るとまた爆睡。

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