南トスカーナの田舎を巡る
NHK「世界遺産の旅」の番組を観て行きたいと思っていたイタリア・南トスカーナ地方の田舎を今月中旬に巡ってきました。番組の撮影時期は菜の花の咲く華やかな春。この11月中旬で色のあるものと言えばブドウの黄葉や紅葉となりちょっと寂しげな風景ではあったが、種蒔を控えて耕された農地のグラデーションとトスカーナを象徴する糸杉の並木、そして自然風景に溶け込むように点在する家々や丘の上の小さな町が見せる広大な風景は美しく印象に残るものでした。
地理が頭に入っていない状況で走りに走った記憶を呼び戻しながら、何回かに別けて旅の模様を綴ってみます。
併せて、言葉も現地事情も分からず出掛けた私達夫婦にとって、大変心強く且つお世話になった現地の方々の紹介や、イタリアを個人で旅行する上で便利であった情報をお知らせしたいと思います。
(モンテプルチャーノ郊外のブドウ畑)
5年前にミラノ、フィレンツェの彫刻や絵画を見た帰り道、フィレンツェからサン・ジミニャーノやシエナを廻ってローマに出た際にはトスカーナの美しい田園風景をバスの窓から眺めて過ぎました。今年7月のNHKの番組で世界遺産の旅「オルチャ渓谷」の放送を観て是非行ってみたいと思いましたが、夏の旅行に忙しく下調べが進まないでいました。9月に入って現地で南トスカーナを車でガイドしてくださる日本人の方をネットで知り、10月の紅葉撮影が一段落した後に行ってみることにしました。広大なトスカーナの村々を廻るには車が必須。しかし左ハンドルのレンタカーを自分で運転して地理も分からぬ土地を廻る自信も無かったので大変助かるお話しでした。しかも5年前に諦めたアグリツーリズモの手配もしていただけるとのことで、早速11月中旬の予定で手配を進めることにしました。
この日本人ガイドの方は、モンテプルチャーノにお住まいの ともこ・いのうえ・マリアーニさん。朝から陽が暮れた後まで案内していただき、ご主人のマッシモさんとともこさんには良い思い出を作っていただきました。
WEBサイト「トスカーナ優雅な田園滞在のススメ」と
BLOGサイト「オリーブとブドウ畑のあいだで」を覗いてみてください。
魅力いっぱいの南トスカーナがそこに在ります。
ともこさんに手配していただいたアグリツーリズモはWEBサイトに載っている「ルチア」。アグリの奥さまのお名前です。ここを拠点にトスカーナの田園風景や小さな村を巡りました。モンテプルチャーノの旧市街や商店街にも歩いて行ける便利な所でした。
我々が宿泊した日は偶々我々だけでしたのでアグリを一人占めで、朝食はアグリのダイニングで、夕食はアグリの母屋で家族と一緒に食卓を囲んでの美味しいイタリアの家庭料理を戴くことになりました。いろいろな種類の生ハム、チーズ、パスタ料理、手作りケーキやクッキー、そしてアグリで生産されたワインとオリーブオイルと普段の海外旅行では味わえない手作りづくめの家庭料理が堪能できました。
(アグリの正面です。この庭から望むキアナ渓谷の眺めは最高でした)
(暖炉のある広いダイニングです)
(寝室。バスタブとシャワー室の付いた綺麗な部屋です)
(オリーブオイルのラベルにもなっている写真が飾られていました)
このシリーズ一回目はこの辺で。
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