南トスカーナの田舎を巡る-2
世界遺産が40も在るイタリア。今回の旅はその内の3つを廻りました。
トスカーナ州シエナ県の「オルチャ渓谷」と「ピエンツァの町」、そしてお隣のウンブリア州の「アッシジ」です。
11月11日にローマに前泊し12日にイタリア国鉄でキウージ・キャンチャーノ・テルメ駅に出て、ともこ・いのうえさんに出迎えていただきました。日本でチケット・レスの予約を取っていたのでローマ・テルミニ駅からの乗車はスムーズでした。インターネットのお蔭でホテルの予約から鉄道の予約まで本当に便利になりました。(イタリア国鉄のインターネット予約や切符の購入・乗車については後日まとめてみたいと思います)
ともこさんの車で、途中モンテプルチャーノのスーパーでお昼の食材や水を購入しアグリに到着。アグリのルチアさんを始め、おじいちゃん、おばあちゃんの出迎えを受けました、2階の窓からは大おばあちゃんが手を振って出迎えてくれました。3泊4日の短い滞在ですが、心安らぐアグリ滞在のスタートでした。
そして、案内されたアグリの前には美しい晩秋の風景が拡がっていました。
荷解きして遅い昼食。スーパーで買ってきた生ハム(プロシュート)やニシンや英語名アーテチョークのオリーブオイル漬けが美味しい。食事後しばらく休んで、モンテプルチャーノの旧市街に出掛けてみました。丘の上に城壁をめぐらしたイタリア・ルネッサン期の古い町並みです。小さな町ですがわき道に入ったり出たりしながら坂道を登り下りしていると結構疲れます。細長く造られた町で、とうとう最奥まで行き着かずに陽が暮れてきてしまい、グランデ広場の所から引き返すことにしました。
(帰り道見かけた風景)
丘の上の旧市街からは遠くにキウージ湖やモンテプルチャーノ湖が夕焼け空の下で蒼白く靄って見えます。眼下には夕闇の中にサン・ビアージョ寺院が白く浮き上がっていました。
(夕焼け時の暗闇に浮かぶサン・ビアージョ寺院)
城壁の門を出てマーケットに立ち寄ったりしながら坂道を降りてアグリに着く頃にはかなり暗くなっていました。陽が暮れるのが早い。午後4時半には薄暗くなってしまいます。
7時半に母屋を訪ね、ご主人のダニエルさん、ご子息のニコル君と一緒にルチアさんの手料理を戴きました。ダニエルさんは20数ヘクタールの農地でブドウやオリーブ、そして野菜などの栽培をしているそうです。食卓にはそのブドウで作られたラベルの無いロゼのワインが出されました。酸味のあるワインは深い味わいのある美味しいもので、生ハムやチーズに良く合います。ダニエルさんはソムリエの仕事もしておられ英語を話されます。こちらの片言の英語に合わせてモンテプルチャーノの事や今年のブドウの話、息子のニコル君が夢中になって見ている日本の漫画(ドラゴンボール)のTV放送のことなど、話がはずみました。食卓横のTVで日本の漫画がイタリア語を話しているのには可笑しくなりました。
9時になって真っ暗な小道を歩いて部屋に戻りました。空には一面の星が瞬いています。明日は良い天気になりそうです。
(翌朝、アグリから眺めた朝焼け)
第2回目はこの辺で。
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